9000の戸袋窓をなんとかする
2007.10.28
ACT.1 彫る
虫ピンから切り出した針をピンバイスにくわえ、戸袋窓のHゴムにあてがい、少しずつスジを着けて行く。この際、針の「腹」の部分をHゴムにあてがう感じで、外寄りに彫るとスケールに近い大きさとなる(但し、工作精度は下がりやすい)。
Hゴムの上辺、左辺、下辺に軽くスジが付いた状態。最初から力を入れてはいけない。 ※表面が荒れているのは方向幕を瞬着で埋めた際、硬化スプレーを使った事によるもの。
外周にスジが付いたら、少しずつ力を込めて、こする様に彫っていく。
ある程度深くなったら、針の角度を垂直にして掘り下げる。
更に、針の角度をHゴムに刺す様な向きにして彫り込む。
彫り込みが終った状態。直線部とR部分の接続部や、Rのの均一化に注意したい。
ACT.2 削る
#400のペーパーを割り箸に張ったヤスリで、Hゴムの出っ張りを削り込む。
向きを変えて念入りに・・・ついでに側灯のモールドも削っている。
削り終った状態。
0.06mmのキサゲ刷毛を長めに出す。
上下左右、斜め等あらゆる方向からカエリを除去する。また、この作業で、彫り込みに適度な丸みも付ける事ができる。
キサゲが終った状態。
更に彫り込みが足らなかったり、細くなっている部分を丁寧に慣らして行く。
針の腹を使って、彫り込みのエッジを丸める。
ACT.3 窓を拡げる
次に、Hゴムの内側を削り込んで、Hゴムらしくしていくと同時に、窓の面積を適正にする作業。まず、Rの部分から削る。ヤスリはかつてGM店で売っていた油目の針ヤスリを使用(下)。上のものは小学生の時に買ったヤスリセットの丸ヤスリで、こちらは粗すぎて使えない。
大まかにRを出した状態。仕上げの事を考え、Hゴムはまだ太めに残しておきたい。
直線部は、やはり油目の先細り(下)を使用。上はやはりヤスリセットのもの。粗すぎ。使えるかこんなもんwww 先細りを使うのは、力の加減がやりやすく、こういった「削り残す」作業には最適な為。普通の平ヤスリでは中央附近だけが太く残ってしまう可能性が高い。
直線部を削り終えた状態。
ACT.4 仕上げ
Hゴムの削り出しがおおむね終った状態だが、まだ「Hゴム」に見えて来ない。メタルやロストワックスのHゴムにこんな状態のが多い。
少しずつ状態を見ながら、頭の中にHゴムの姿を描きながら削って行く。右の写真ではまだ右下が甘い気がする。
更に削り込んだ状態・・・写真に撮ると、まだ少し甘い事がバレるが、許容範囲でしょうw
裏側の処理も忘れてはいけない。余計なカエリのせいで形状が違って見える場合がある。こまめに除去して正しい形を掴みながら作業を進めたい。
ここもキサゲ刷毛で除去。